2013年4月20日土曜日

日本に帰りたくないサラリーマンたち

中国で日系企業を相手に営業して3年目。交換した名刺は既に1 ,000枚以上、その内、中国に派遣されて駐在している日本人も数多く知り 合った。彼らが口をそろえて言うのは「日本に帰りたくない」というこ と。正しく言えば、日本で仕事をしたくない、ということ。まず、製造畑 で仕事をしてきた人にとっては既に現場が東南アジア等に移管されて、 帰る場所が無いというのが原因として大きい。次に、中国に派遣されてい る日本人は、日本では係長クラス、良くて課長クラスの人たちが中国に 来たとたん、部長や部門長クラスで仕事についていることが多い。ゆえに こっちでは任される業務範囲も多く、責任も大きい。総経理クラスにな れば、一工場の舵を取っていかなければいけなく、やりがいは日本に比べ 段違い。

そもそも日本では既に市場が飽和状態であり、新たな市場がなかな か見いだせない中、「営業として新規市場にもの(自社製品)を売ってい く」と言うことに対してものすごく労力を要する。それに比べ広い中国 では探せば探すだけ市場があるので、実際に営業と言う仕事をしていて面 白い。現にうちの会社も中国現地法人の売り上げ比率は、全社の連結決 算の中でも右肩上がりに伸びている。

※ただし、営業と言う仕事で中国に来るならビジネスレベルの中国語は 必須。英語はほとんど要らない。

実際に知っている日本人なんかは、日本に帰りたくないことを理由 に、日本本社を巻き込み、さまざまな裏工作で中国に残れるよう(中国へ の駐在員として)にしている。

そんな状況ではあるけれど、なぜか今の日本には積極的に海外で働 きたい人間が少ないように思われる。確かに留学時代は日本人はたくさん いたし、卒業後も現地で働きたい若者もたくさんいた。しかし、残れた のはほんの一握り。ほとんどは日本に帰国した。原因は様々であり、ビザ が取れなかったり、そもそも就職先が無かったり。やはり治安がいいと 言ってもここは中国、我々からしたら「外国」なのだ。不安になるのも分 かる。

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